UターンとIターン、そして「住む」ということ

先日、コアメンバーとして参画している企業の経営合宿に参加しました。
その中で印象に残ったのが、参加者のひとりである
那須塩原市へUターンした方との会話です。

Uターンの立場から見た、Iターン移住。

その視点は、自分が南房総で感じてきた違和感と重なる部分が多くありました。

キラキラ移住の危うさ

話題に上がったのは、「何者かになりたくて移住すること」の危険性でした。

地方移住の文脈では、

  • 新しい挑戦
  • 理想の暮らし
  • 自分探し

といった前向きな言葉が並びがちです。

けれど、
“住む”という実感が伴っていない移住は、理想と現実のギャップに耐えられず、
結果的にその土地を去ることにもつながりやすい。

移住促進に必要なのは、
「ここで何ができるか」よりも、
「ここでどんな日常を送れるかを想像できるか」なのではないか。
そんな話になりました。

南房総の「中心」はどこだろう?

話をしながら、私の中にひとつの問いが残りました。

南房総の中心って、どこなんだろう?

南房総市には「南房総駅」がありません。
もともと7つの地域が合併し、内房から外房まで横に広がっています。

そのため、意識しないと他の地域の情報は入ってこないし、車がなければ移動も簡単ではありません。
子ども時代であれば、なおさらです。

ひとつの強い中心があるというより、
複数の小さな拠点が点在している地域
それが南房総なのかもしれないと思いました。

だからこそ必要な意識

もしそうだとしたら、ひとつの場所が全部を引っ張るのではなく、
それぞれの地域が、それぞれに盛り上げていく意識
とても大切になるのではないかと思います。

観光としての魅力だけでなく、
暮らしとしての実感。
憧れではなく、日常。

移住を考える人にとっても、住んでいる人にとっても、
「ここで暮らしていい」と思える感覚をどうつくっていくのか。

今回の対話は、南房総での活動や地域との関わり方を改めて考えるきっかけになりました。