今年、新たにチャレンジしたことのひとつに、HCD基礎検定とUX検定(基礎)があります。
HCD基礎検定、UX検定(基礎)ともに合格しましたが、
資格を取ること自体が目的だったわけではありません。
改めて学び直すことで、自分がこれまでやってきたことに確信を持ち、
相手にきちんと伝えられるようになりたかった、それが一番の理由です。
これまで、サービス設計や地域の活動、子ども向けのプログラムづくりなどに関わってきました。
現場では手応えもあり、結果も少なからず出ていたと思っています。
それでも、
「なぜそう考えたのか」
「なぜその順番なのか」
を言葉で説明しきれないもどかしさが、どこかに残っていました。
HCDとUXについて
HCD(人間中心設計)とUX(ユーザー体験)は、
どちらも「見た目を良くするための考え方」ではありません。
HCD(Human-Centered Design)は、
人の行動や状況を起点にして、課題の捉え方から解決策までを設計していくための
プロセスの考え方です。
一方で、UX(User Experience)は、
サービスや仕組みに触れたときに、人がどう感じ、どう理解し、どう行動するかという
体験全体を指します。
つまり、
- HCDは「どう考え、どう設計するか」
- UXは「その結果、どんな体験が生まれているか」
という関係にあります。
私がサービス設計や地域の活動、教材づくりで大切にしているのは、
このプロセスと体験を切り離さずに考えることです。
どう活かしているか
学んだことは、現在も実務の中で活かしています。
- サービス設計の仕事
- 地域での活動
- 子ども向け教材やプログラムの開発
どの場面でも共通しているのは、
「何をつくるか」ではなく、
「どんな状態を目指すのか」を先に考えることです。
以前の記事で、
「キラキラ移住は危うい」という話を書きました。
今もその考えは変わっていません。
ただ同時に、移住してくれる人がいること自体は、
素直にとても嬉しいと感じています。
だからこそ、
勢いだけで疲弊してしまわないように、その土地で“住み続けられる状態”に近づけるために、
自分にできることを手伝っていきたいと考えています。
持続可能な状態をつくるという目標
改めて考えてみると、私がやりたいことの多くは、
「持続可能な状態にすること」なのかもしれません。
事業も、地域も、人の活動も、
一時的に盛り上がることより、無理なく続いていくことの方が、ずっと難しいと感じています。
HCDやUXを学び直したのは、そのための判断の軸を、もう一度自分の中にしっかり通したかったからです。
資格に合格したこと自体よりも、
これからの仕事や活動の中で、より確信を持って「それはなぜか」を説明できるようになったこと。
それが、いちばんの収穫だと感じています。


